2022.04.28
意思決定支援に関する指針
意思決定支援に関する指針
当院の利用患者は、治療・療養や生活を送るにあたり、様々な意思決定をする必要がある。職員は、患者および家族や関係者の意思を尊重するとともに、適切な意思決定ができるよう本指針を定める。
基本方針
人生の最終段階を迎えた患者・家族等と、医師をはじめとする多専門職種の医療・介護従事者が、最善の医療・ケアを作り上げていくため、適切な説明と話し合いを行い、患者本人の意思決定を基本として医療・ケアを進めるものとする。
「人生の最終段階」の定義
何が人生の最終段階であるかは、患者個々の状態を踏まえ、医療・ケアチームにて総合的かつ慎重に判断するが、主として以下のような状態を指す。
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がんの末期のように、適切な治療を行っても回復の見込みがなく、予後が数日から数ヶ月と予測できる場合
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慢性疾患の急性増悪を繰り返し、予後不良に陥っている場合
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脳血管疾患の後遺症、老衰、認知症の進行などにより、数ヶ月から数年にかけ徐々に衰弱が進んでいる状態
人生の最終段階における医療・ケアの在り方
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医師等の医療従事者から適切な情報提供と説明を行い、本人による意思決定を基本としたうえで、多職種チームで医療・ケアを進める。
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本人の意思は変化しうるものであることをを踏まえ、随時話し合いの場を持ち、その都度意思を確認する(ACPの推進)。
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本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性を考慮し、あらかじめ家族等の信頼できる者も含めて話し合いを繰り返し行う。
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医療・ケア行為の開始・不開始、変更、中止等は、医学的妥当性と適切性を基にチームで慎重に判断する。
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可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し、精神的・社会的な援助も含めた総合的な緩和ケアを行う。
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生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死等は、本指針の対象とはしない。
方針の決定プロセス
【 本人の意思確認ができる場合 】
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適切な情報提供と説明を行ったうえで、本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた十分な話し合いを踏まえ、方針を決定する。
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話し合った内容は、その都度、診療録(電子カルテ)等の文書にまとめておく。
【 本人の意思確認ができない場合 】 認知症の進行度や心身の状態を考慮し、以下の手順により医療・ケアチームの中で慎重に判断する。
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家族等が本人の意思を推定できる場合は、その推定意思を尊重し、本人にとっての最善の方針をとる。
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家族等が本人の意思を推定できない場合は、本人に代わる者として家族等と十分に話し合い、本人にとっての最善の利益となる方針をとる。
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孤立や身寄りがない等の理由で家族等がいない場合は、客観的な資料の有無を確認しつつ、医療・ケアチームにて最善の方針を決定する。
合意が得られない場合等の対応
以下のように方針の決定が困難なケースが生じた場合は、日常の担当チーム以外の専門家を加えて、方針についての検討や助言を行う場を別途設置する。
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医療・ケアチーム内での決定が困難な場合
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本人や家族等と医療・ケアチームとの間で合意が得られない場合
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家族等の間で意見がまとまらない場合
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希望される医療・ケアの内容が、医学的・倫理的に妥当性を欠くと判断される場合
附則 この指針は、2022年4月1日から施行とする。
いろはホームケアクリニック 院長 飯森俊介
※参考資料: 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケア決定プロセスに関するガイドライン(2018年改訂)」 「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(2018年)」 「身寄りがない人の入院および医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン(2019年)」